頚椎ヘルニアの治療で行われる「牽引」は怖いと感じていませんか?
形成外科などの医院にいって、なにか機械の前に座って頭から釣られている人を見たことはありませんか?なんとなく妙な光景ですし、「なにをやっているんだろう?」と不思議に思いますよね。実はこれが「頚椎牽引療法」、つまり「牽引」なのです。「牽引」は各種の治療法のうちでも「理学療法」と呼ばれるカテゴリーに分類されるもので、温熱療法や低周波治療、運動療法などと同時に行われることが多くみられます。
頚椎牽引療法は、専用の機械を用いて釣った頭を持ち上げて首を伸ばしたり、頭をおろして首の緊張を緩めたりする運動を繰り返し行うものです。牽引療法を行うことによって頭の重さによる頚椎への負荷を軽くすると同時に、がっちりと頭を固定して行うものですから、頭を動かせる範囲が制限されます。この結果安静を保ち、緊張して硬くしまってしまった筋肉を緩める効果があると期待されて行われます。
また、患部などにずきずきとした痛み(疼痛といいます)を強く感じている時期においては、牽引は症状を悪化させる危険があるので控えるべきであるとの見解があることから、牽引療法は一般的には投薬や安静などによって痛みを抑える治療を行い、効果がでてから行われます。また、症状によっては、すぐに効果がみられるわけではありませんので、長期的に様子を見ながら行っていく必要があります。
頚椎牽引療法は、頚椎椎間板ヘルニアに対してたいへん高い効果を認められる療法の一つです。根気よく行っていけば、必ずなんらかの良い変化が現れてくることでしょう。しかしながら、難点もいくつかあることは確かです。それは、効果がみられない、単純な動きの繰り返しで飽きてしまったなどの理由から、患者さんが必要以上に器具の牽引するパワーをあげてしまったり、頭を引っ張られるのと逆の方向に力を入れてしまったりと、自分勝手な行動を取りやすいという点です。こういった行為を行いますと、治療効果は半減するどころか逆効果となってしまい、首をかえって痛めてしまったり、頭痛や吐き気を訴えるようになるケースもあります。
どんな治療方法を処方されたとしても、必ず医師や理学療法士の指示・指導に従うこと、違和感を感じたらすぐに相談することが頚椎ヘルニアのつらい症状を緩和したり、ヘルニアを解消することにつながるのです。決して自己判断で勝手な行動を取らないようにお願いいたします。